ピエロといえば不気味で怖いイメージが定着している感じですが、どっちかというと海外の方がそれが強いような。日本での印象もそこからの流れみたいな状況になっていったのではないでしょうか。
ピエロのホラーといえばやっぱりこれ。道化師的でおどけた面が強調された90年版に比べて、新しい方は目つきからして違いますね。現実的な存在感が前回よりも弱く、その分化け物的要素が強い気がする。
自分は子供の頃からのピエロ好きだったので、それを知ってる友達からの誕生日のプレゼントなんかは、ピエロ柄のハンカチとかポーチとかやたら多かったような記憶。
狂気的な面よりも、哀愁に満ちたイメージを持っていたので、海外映画の狂った殺人鬼ピエロに違和感がありました。
で、調べてみると狂っている奴と哀愁に満ちた彼は違うのですね。その存在は15世紀にさかのぼり、サーカスではなく宮廷の劇の中でのおどけ役であったそうです。pierrotというフランス語が語源。
アメリカではクラウンと呼ぶのが通常の呼び方だそうで。そういえばそっちの名前も聞いたことある。道化役のクラウンから派生して、中でもいっそう道化者の存在がピエロと言われたという話もあり、実際のところはゴチャゴチャになっているみたいで。特に日本ではわけわからないというのが本当のところ。
なぜピエロが怖い存在になったのか。やはり本性を隠した笑顔というところからでしょうか。道化恐怖症というのがあるそうですが、欧米でも子供の頃からそういう傾向の子は多いようで。
itはスティーブン・キングの原作ですし、童話にも怖いキャラクターとして使われやすい。もともと怖いと思っていなくても、それを読んで怖い存在になってしまう子供もいるでしょうし。何かきっかけになる最初のお話があるような気がするのですが。
そこにまた絡んでくるのがジョーカーで。メイクはピエロだけどなんか服装とか悪魔的だし。バットマンのヒースレジャーのジョーカーは白塗りでした(怖かった)。やはり存在的にはピエロに近いようです。
ピエロに関するキラー的イメージは、現実にいた猟奇殺人犯ジョン・ウェイン・ゲイシーにも起因しているとも言われています。子供たちを楽しませるためにピエロの格好をすることもあったとかで「殺人ピエロ」という異名を持つ人物。
結局、不謹慎で変なたとえだけど、サンタクロースみたいに始めに原型ありきで、だんだん歴史や文化や国の違いでいろんな形になっていった存在ということでしょうか。そういえばサンタクロースもホラー映画キャラがそれなりに多いなあ。
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