もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

「八つ墓村」のロケ地「満奇洞」を見てきた

金田一シリーズはお気に入りで、DVDほぼ持っています。テレビバージョンも全部ではありませんが、(予算の都合で)好きな話だけは揃ってます。

 

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去年の暮、テレビで「八つ墓村」を放映していました。借りようと思っていた矢先だったので、これはラッキー。持ってるんじゃないのかと言われそうですが、映画版八つ墓村は持っていないのです。

というのも、金田一シリーズの中でも市川崑監督作品が好きで、そこから優先的に買ったので、八つ墓は持っていないし、長いこと見ていない。なんで借りようと思っていたのかというと、去年暮れ、岡山県に旅行した折、八つ墓村のロケ地である場所へ行ったことに端を発します。

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この物語は、落ち武者伝説と津山30人殺しという事件を組み合わせて作られた、オドロオドロのミステリーで、重要な舞台になるのがお屋敷の地下に存在する巨大な洞穴なのです。

その舞台となったのが、「満奇洞」という鍾乳洞。すぐ側にある「井倉洞」と比べると、小規模な鍾乳洞ですが、なかなかの迫力。

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どちらかというと天井が低いタイプの鍾乳洞で、かがまないと通れない場所や、一人分の幅しかない通路もあり、けっこう複雑に入り組んだ面白い鍾乳洞です。きらびやかなライトアップで綺麗ですが、照明次第では不気味な感じがじゅうぶん出せる場所。

ここで死体が転がっていたら、そりゃあ怖い! 頭の中で八つ墓村の場面をぐるぐる浮かべながら歩きました。

 

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お話では、多治見家という旧家の家が事件の中心になり、洞穴はそのお屋敷の地下につながっているという設定なのですが、こちらがそのお屋敷の外観に使用された実際のお屋敷「広兼邸」です。

が、このお屋敷は実は違う市なのです。満奇洞からはかなり離れた所にあります。岡山県金田一シリーズのロケ地になった場所がかなり多く点在していますが、映画の中ではすぐそこだったり、隣だったりする場所が、実はものすごく離れているのだと改めて知り、驚いた次第。

特にCGで加工もできない時代、ちょっとした道一本でも、ここでなければならないこだわりが必要だったのでしょう。

 

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メイキングの映像を見ましたが、かなり大変な移動だったみたいで、映画撮影の凄さを実感。

数年ぶりに見た八つ墓村で、洞穴やお屋敷が出てくると喜んでいましたが、改めて津山事件の犯人役である「山崎努」さんの迫力に息をのんでしまう。怖いのなんの…

 

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今回初めて知ったのですが、この映画の監督は「砂の器」と同じ監督。どおりで重厚な感じで独特なはずだ。若い頃これを見た時、なじみにくかったのがわかる気がする。しかも金田一さんは、袴と帽子のおなじみのスタイルではなくて、普通の服装の「渥美清」。

 

でも今回見て、これがけっこういい感じだった。こんな金田一もありじゃないかなと思う。いまいちと思っていた映画が、時と共に違った感じで受け入れられるようになるというのも多々あるもので。ある程度の年齢になったからこそ、わかる重厚さや深さも、また違った贅沢。自分の中でいまいちだった映画を、少しずつ見直していきたいと思うきっかけになった旅でした。

 

 

 

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