もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

見たことない画像に驚き!「search(サーチ)」

サスペンススリラー「これは面白い!」と久々に声を大にして言ってしまえる映画を見た。

 

 

 

 

全部がパソコンの画面から成り立っているという珍しい…というか初めて見た映像。いつも見慣れてるGoogleの画面をこれほど客観的に見ることは無く、変な感じ…と共にものすごく新鮮。ものすごく不思議なサスペンススリラー。

 

妻を病気で亡くしたデビッド・キムは、16歳の娘マーゴットと二人暮らし。SNSでやりとりする一見仲良しの親子だったが、ある日マーゴットが行方不明になる。前日の深夜、デビットが寝ている間に3回も電話が入っている。しかしそれ以降マーゴットの消息はまったく不明になる。

娘の交友関係を何も知らなかったデビットは、マーゴットが残したパソコンからアクセスを試みる。フェイスブック、インスタ、ツイッター等あらゆる側面から交友関係を調べて、様々な人に連絡を取るが、全く手掛かりになるものが見つからない。それどころか自分の知らないマーゴットの顔がどんどん見えてきて愕然となる。

 

面白いのは、画面上のカーソルの動きでデビッドの感情が見えること。

「必死で探してる」「迷ってる」「あ、何か気づいた」とか。

 

 

 

 

この映画は最高にSNSを皮肉っている。溢れかえる交友関係の中の友達とただの知り合い、深さ軽さの曖昧さに、あきれ返ってしまう。

「居そう!」というバカ丸出しのヤツ、画面上だけに並ぶいい加減なコメント…

娘を含め、誰の本当の顔も見えない世界を徹底的に嘲笑う。しかし、それと同時に手掛かりを教え、事件を解決に導いていくのもSNSの存在なのだ。

 

ストーリーそのものも面白くて、事態は二転三転する。

「えー!気づかなかったあ」

とかなり喜ばせてもらえる。これって気づく人いるのかな。かなり綱渡り的トリックだと思うけど。

 

混沌と入り乱れている情報の中から、真実を見つけ出すのは至難の業であるとつくづく実感する。面白いけど、これはかなり怖い映画だ。

 

 

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故デビッド・ボーイがかつて、まだSNSの普及などほとんど考えられない時代に、インターネットは良きにつけ悪しきにつけ世界を変えると語っていた。それは人類が経験したことのない宇宙世界だと。

 

確かに、宇宙人が実際にやって来ると世界の価値観がすべて変わると聞いたことがあり、だろうなあと思っていた。インターネットは知らない間に人類の中にやってきた宇宙人なわけで、様々な世界で今までの価値観がどんどん変わっていく。

 

アホでもできるインターネットだけど、かしこくないと何一つ自分のためや人類のためになる真実を見つけることができない世界でもある。