あたりまえのことだけど、映画は映画館で見なければ
と、思わせてくれた映画。
加えて趣味の合う友達もなかなか側にいないので、
映画館が遠くなった。
「よし、この夏3本は映画館で見るぞ」と目標をたてたとして、
限られた予算なので、その3本をどれにするか選んで、迷って、悩んで、日程合わせしているうちに終わっていたりする。
結局もっぱらDVD鑑賞。
というわけで、これを観た時にそういう感想が出たのですね。
予告を何度もみてキャーキャー言ってた、待ちに待ったジェームズ・ワン監督のホラー。しかもあのシスター!(そんなに好きなら映画館行けよ)
衝撃だったもんなあ、あのシスター初めて見た時。
今回も多分にサービスしてくれたけど、怖いというより、
「来た来たあー」「出た出たあー」
と喜んでいたので、怖かったというよりは楽しかった。
ジェームズ・ワン監督の作りだす怖さは、すごく東洋的なので、元々映画館鑑賞に合っているように思う。
変なたとえだけど、暗闇を懐中電灯よりも提灯で照らしているような。照らしているところが決まっているのではなく、提灯のようにどこみていいのかわからない、ぼんやりとした視点のさまよわせ方をしなければならないのが、すごく不安で怖い。
どこから出てくるのかわからない怖さは、どんなホラーでも同じなのだけど、死霊館シリーズは、空間がやけに怖い。
たとえば、今回の死んでいるはずのシスターが座っている場面。あの大きさ!遠すぎてもダメ、近すぎてもダメ、絶妙なあの空間と本体のバランスがちょうどいい。めちゃくちゃギョッとする。
東洋的なホラーって、なにも無い空間というものに妙な恐怖を感じる。空間そのものの使い方がうまいのかな。
だから、空間をめいいっぱい感じることのできる映画館での鑑賞が向いているのかも。どこまでが現実世界かわからない『スクリーム』のようなあの空間が。
しかしなんといっても、一番怖かったのがメイキング。これがDVDの特典でもあるけど。シスターの女優さん、失礼を承知で言いますが、そのまんま。知らなかったので、ちょっとびっくり。
最近昔のホラーを見直したりしてるけど、CGの無い迫力って独特でいいなあ。今回CGに金かけなくていい分、めいいっぱいセットが大がかりになってたような気がする。これからもいっぱい金かけて作ってください。
楽しみにしてます。