もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

怒涛のように押し寄せる怖さ!タイのホラー映画「心霊写真」

フィリピンの方がおすすめしてくれたタイの大ヒットホラー映画。

 

心霊写真 (字幕版)

心霊写真 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

 

友人の結婚式に出席したカメラマンの「タン」と恋人の「ジェーン」は、車での帰宅中、道に飛び出してきた女性をはねてしまう。運転していたのはジェーン。パニックになった2人はその場から逃げ出してしまった。

 

そこから巻き起こる不可解な現象。
2人が写真を撮るたびに映り込む妙なもの。
お決まりの設定だなーと、油断していたら事態はどんどん悪化し、ストーリーは予想外の展開を見せる。

 

正直、これ、油断していられない映画です。

 

映画全体の雰囲気は、ジャパニーズホラーを彷彿とさせる。
貞子を連想させる幽霊の登場の仕方や、写真への映り込みの霊の描写など、とってもアジア的。

ハリウッドホラーのように、ドーンと姿を現さない、「さりげなさ」や「一瞬見える怖さ」が目白押しで、そのたびに見ているこっちは「わっ」「うわっ」と声が出る。

 

 

Polaroid Originals OneStep 2

Polaroid Originals OneStep 2

  • 発売日: 2017/10/16
  • メディア: エレクトロニクス
 

 

主人公のタンの職業がカメラマンという設定なので、カメラと写真が常に恐怖の対象となっている。
一方で「心霊写真はいくらでも作れる」という状況を見せつけ、現代の心霊写真そのものを嘲笑う。

映り込む幽霊が本物であることを確信するために、タンとジェーンはポラロイドを使用することにした。これなら加工は不可能。

結果、このポラロイドが恐ろしい展開を引き起こしていく。このポラロイド使いがひじょうにうまい。後半このカメラが中心となって真実を暴きだしていくのだけど。

 

とにかくこの映画、すごく怖い!と同時にすごく疲れる。
というのも、息つく暇がない。

どんなホラーでも、怖い展開になった後、ちょっと休憩みたいな普通の会話や真昼間の風景など、明るさと共に一息つけるシーンがある。

 

でもこの映画、怒涛のように怖いシーンがやって来る。特に後半に入ると、次から次へと「来るぞ、来るぞ」の展開が始まる。
しかも画面が全体的に暗めで、音楽もほぼ記憶に残っていない。


「来た来た来たー」の連続で、「また来たー!」と思ったら、「なんだ違うのか…」と反らしどころも心得ていて、笑わせる場面まで入れたりして、ほんとにもう
「…ちょっと休ませてくれ」
と、思わずつぶやいてしまった。

ラストだって、当然おとなしく終わってはくれない。

 

予想していた以上に楽しませてくれる映画だったが、一番怖かったのは、映画の本編が終わった後に出る「字幕の一文」

「うわー!マジかあ~!」
と、絶叫しました、ほんと。