もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

まわりの男がみんな気持ち悪い「ドアロック」

とにかく、出てくる男が全員異常に見える。

 

ドアロック [DVD]

 

韓国で大ヒットしたサスペンススリラー。
知らない間に部屋に侵入されているという、決して空想物語とはいえない恐怖を描いている。

 

1人暮らしの女性のマンション。夜中に誰かがドアのノブをガチャガチャとまわす。
恐怖にかられてそっと覗き穴から外をうかがう主人公ギョンミン。
ホラー好きはついついここでこの世の者ではないものが立っているとか、そういうのを想像してしまうが、実際誰もいない。
そっとドアを開けるとタバコの吸い殻。現実的に幽霊よりも怖い。

 

翌日ギョンミンは急いで吸い殻を警察に持っていき、調べてもらうよう頼むが、事件が起きていないので相手にされない。

 

しかしそれはスタートの合図でしかなかった。
異変が次々と彼女を襲う。
便座のフタが開いていたり、どうみても誰かが部屋に侵入した形跡が――。
そしてある日、彼女の部屋の中で見つかったのは変死体だった。

 

死体が見つかったことで、ストーリーは単なるストーカー事件から殺人事件へと発展する。ただ当然疑われるのはギョンミン。

 

ひかえめというか、憶病すぎる性格のギョンミンが、やたら強い親友の協力で自ら犯人をつきとめようと動いていく。
コンビニからの展開や、マンションの住民を怪しみだすくだりはスリリングでおもしろい。

 

 

とにかく彼女のまわりにいろいろな男が登場してくるが、みんなそろってなんか気持ち悪い。なんでこんなに気持ち悪さが出てるのか。
ちゃんと笑顔を見せるのに、爽やかさを微塵も感じない笑顔。
目が笑ってないのかな。

 

犯人当ての楽しみはあるが、そこまで「えー?!」という意外性はないし、ストーリー展開にそこまでめずらしさはないのだが、スピーディーさとディテールの細かさで最後まで持っていってくれる。

 

1人暮らしが怖くなる。といういかにもの触れ込みが浮かぶけど、
この変態度は完全に1人暮らしとかどうとか関係なくなってる。

 

それでもやっぱり1人暮らしの女の人は、特に若く美しい人たちには怖い映画。
こんなおばはんでも、家の中でガチャガチャ騒々しい生活音と喋り声と付けっぱなしのテレビの音やゲームの音が溢れていて、多少ドアノブガチャガチャされても聞こえないという状況に、ホっとする。