もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

「真実の行方」は真相がわかってくればくるほど惹きこまれる

人の顔を覚えるのがすごく苦手な方なので、役者さんの顔もなかなか覚えない。
すっごく個性的な顔してるのに、どうしても覚えられない人もいて、その中の1人がエドワード・ノートンだ。

 

「真実の行方」は、文学のような題名と2時間超える上映時間で、面白いと聞きつつも二の足を踏んでいた映画。

 

 

大司教が自宅でめった刺しにされて殺されていた。事件発覚の直後に、容疑者として血まみれで逃走していた青年アーロンが捕まる。この青年がエドワード・ノートンだ。

 

彼の弁護を引き受けたのがリチャードギア演じる売れっ子弁護士マーティン。
無実を主張するアーロンの弁護に、その腕前を発揮し活躍するのだが、事態は思わぬ方向に展開していく。

 

本当に彼は犯人なのか、真相は何なんだという視点から、物語は離れていくように思える。正直、だんだんと予想がついてくる感じで、どんでん返しものと言いつつも、意表をつくような結末にはならない。

 

しかし、この事件をリチャードギアや女検事さんがどう落としていくのかというのに引っ張られる。そしてこの映画でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたというエドワードノートンの狂気に満ちた演技に、魅了される。

 

彼の表情はどうしようもなく気持ち悪い。こいつが犯人であろうがなかろうが、気持ちの悪いと思ってしまうのは、元々好きな顔つきじゃないからなんだけど。

 

アーロンの役にほぼ決まっていたというディカプリオだったら、この気持ち悪さは感じなかったろうなあと思う。レオさまには悪いが、あなたはやっぱり爽やかすぎる。

 

エドワードノートンにとってこの映画がデビュー作というのを知って驚いた。
加えて「ファイトクラブ」の主役がエドワードノートンだったと知ってまた驚いた。
こんな個性的な顔気づくだろうと思うのだが、ブラピしか脳裏に浮かばない。

 

 

確かに、あの主人公も気持ちの悪い男だった。自分で自分を殴る鬼気迫る場面には、引いた。
つまり彼は、エドワードノートンという役者は、壮絶に演技がうまいのだ。
結局この映画、自分にとってはその一言に尽きる。

真実の行方ではアーロンでしかなく、ファイトクラブでは主役のジャックでしかありえない。なので、エドワードノートンという個性的な顔が自分の中には無いんだ。