もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

お父ちゃんたちが強すぎる壮絶アクション映画4本

“お父さん” じゃなくて、お父ちゃん”” と、あえて呼びたい。
その方が普通のおっちゃんぽい。
でも実は全然普通のおっちゃんじゃなかったお父ちゃんたちの活躍する映画を拾ってみた。

 

「96時間」

 

 

前回記事でも書いた映画。元特殊工作員のお父ちゃんが家族のために引退して、ボディガードのお仕事に専念していた。とはいえ、離婚している。

 

でも娘のことは大好きで、娘もお父ちゃんへの甘え方を知ってる子で、そこそこうまくいってるみたいだったのだか、ある日娘がお父ちゃんの反対を押し切って、フランス旅行に行くことに。

 

娘はしっかりと人身売買の組織に誘拐されてしまうのだが、そこからお父ちゃんが特殊工作員の人脈と実力をフルに発揮して娘救出に向かう。


この映画の面白さは、仕事のためでも国のためでもなく、ひたすら個人的な事情で闘うこと。娘のためにまっしぐらに突き進む特殊工作員のアクションシーンは爽快。

 

よかったねキムちゃん(娘)、パパが元工作員で。

 

トレイン・ミッション

 

 

96時間が、たまたまパパの職業が元工作員だったんでよかったんだけど、こちらは元刑事という職業を利用されてしまったお父ちゃんの話。気づかなかったんですが、どちらもリーアム・ニーソンだった。

 

60歳の保険セールスマンマイケルは、ある日突然解雇を言い渡される。失意の中、帰路につく電車の中で、彼は一人の見知らぬ女に声を掛けられる。

 

女性はマイケルに1つのミッションを告げる。この電車が終点につくまでに、乗客の中からある一人の人物を探し出すというもの。用意された大金に目がくらむが、あまりにバカバカしい話に乗らないつもりでいたマイケルだったが、妻が人質に取られていることをしり、ミッションに挑まざるを得なくなる。

 

実はこの計画は、偶然ではなく彼が元優秀な刑事だったからこそ持ち掛けられたことで、悪人に利用されることになるのだが、顔もわからない謎の人物を探すうちに、ことの真相が次第にわかってくる。

 

電車の中だけで完結するストーリーでありながら、スピーディーな展開と謎解きは目が離せず面白さ抜群。誰が悪人なのか、背後にどんな出来事が隠されているのか、まったくわからないまま進んでいくが、マイケルが突き進めるのは乗客たちの存在あってこそというのがポイント。

 

毎日遠距離通勤している彼等は顔見知りなのだ。怪しいのはいつもは見ないやつ。つまり普通のお父ちゃんたちありきのストーリー展開になっている。

 

そして犯人の誤算は、そんなお父ちゃんお母ちゃんたちがけっこう勇気をもっていたこと――。

 

「Mr.ノーバディ」

 

 

冒頭、工場の職場や家での会話、ゴミ出しの姿などが繰り返し流され、何の個性もない誰でもない男(Mr.ノーバディ)感が、見ている者にインプットされる。倦怠期の妻、思春期の息子、まだ幼い娘の中で暮らす普通のお父ちゃんハッチ。

 

ある日ハッチの家に強盗が入るが、反撃を躊躇したために逃げられてしまう。息子に責められ、ますます家族の心が離れてしまったハッチは、バスの中でチンピラグループと遭遇する。

 

悶々としていたハッチは怒りにまかせてチンピラグループを叩きのめしてしまう。この場面で、実は強いんじゃないのお~と思うがさほど強さは感じない。けっこう自分も叩きのめされている。運が良いのか悪いのか、結果チンピラの1人が死んでしまう。

 

彼の運命はそこから変わり出す。なんと死んだ男がマフィアのボスの弟だったのだ。復讐に燃えるマフィアと普通のお父ちゃんの戦いがここから始まる。

 

コメディ感もあるこの映画は、とにかく楽しくて、次第に強くなっていくハッチがだんだんカッコよくなっていき、「やっぱりただものではないぞお」というのがだんだんわかってくるのだが。

 

嬉しかったのが、クリストファー・ロイドが高齢者施設にいるじいちゃんの役で出ていて、いい味出している。

 

だいぶ前に見たんだけど、もう一回観たいです。スカっとする!

 

「キャッシュ・トラック」

 

 

今までは普通のお父ちゃん感から始まった皆さんだったが、こちらは最初っからそんなもん全然ない。なんせ、ステイサムだもの。

 

セキュリティ会社の警備員として雇われたステイサム演じる通称H。こちらの警備会社は現金輸送専門でトラックを運転する警備員たちは特殊な技能を持ったムキムキ男たち。

 

寡黙で仲間にもなかなか馴染まないHだが、ある日彼の乗ったトラックが強盗に襲われる。しかし驚くべきパワーとスキルで強盗達をなぎ倒した。ただものではない感を溢れさせたHは、いったい何者なのか?この会社に入つた目的は?

 

徐々に明らかになっていく事実の中に、彼が普通の子供思いのお父ちゃんだった姿が見えてくる。すべての原因の発端と、彼の目的はただ一つ――。

 

ガイリッチーとステイサムのコンビと聞いただけでワクワクしながら公開を待っていたこの映画、予想どおりの凄まじいアクションにお腹いっぱい。

 

 

いろんなパターンのお父ちゃんたちがいたけど、彼らが過去の自分を復活させて命をかけたのはすべて家族のため。でもお父ちゃんのインパクトが強すぎるので、ラスト平和に出てくる家族の存在感、めっちゃ薄い。