随分前に見たんだけど、冒頭部分しか覚えていないので再見。
それほど冒頭のインパクトが強かったということだ。
ライトを消すと暗がりに何かいる。
あれっと思ってライトをつけると何もいない。
もう一度消すと、やっぱり何かいる。しかもさっきより近い。
慌ててスイッチを入れる。何もいない。
そこでやめときゃいいのに、再び確認してしまうのが悲しい性。
あんのじょう、めっちゃ近くに――
冒頭部分、いきなりそんなところから始まるので、強烈に印象に残る。
この映画の化け物は、この登場の仕方を繰り返す。
まさにだるまさんが転んだ的怖さ。
だるまさんが転んだといい終えて振り向くと、敵はびっくりするくらい近くまで来ている。
暗闇になると出てくる化け物は、よくある無差別に驚かせたり襲ってきたりするものではなく、その後に続くストーリーに関わる存在で、徐々に正体がわかってくる。
部屋に引きこもりの母親と暮らす少年マーティンを援助するため、離れて暮らしていた姉のレベッカが帰ってくる。
マーティンは暗がりにいる何者かの存在を示唆し、レベッカもその存在を確認してしまう。それはどうやら引きこもりの母親に関係しているモノらしいが――。
じゃあずっと電気つけていればよかろうと思ってしまうのだが、そんなことをするとこの映画の面白さは無いし、その辺のところは化け物も心得ていて、自分で灯を消す力を持っているらしい。
正直だんだん慣れてくるし、残忍さや激しい驚かしも無いのだが、ホラー好きにはけっこう定番的に人気のある映画。
電気を消すと――いる。
振り向くと――いる。
というシンプルで根本的なところを揺さぶる怖さが、いいのかも。
全然関係のない話だが、
先日偶然にも、だるまさんが転んだを下校中に走りながらやっている子供たちを見かけた。鬼も走るという斬新なルールは、なかなかエキサイティングだったが。
おまえら危ないぞ。
鬼より化け物より車の方が怖いぞ。