もくれんの映画日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

セクシーなのにエロくない二人の女スパイ

「レッドスパロー」と「アトミックブロンド」

どちらもR指定のこの映画。どんなにエロカッコイイんだろとワクワクして見た。

結果、男が喜ぶエロさは無い。

絶妙なプロポーションと美しさに見とれてしまう、その戦いぶりに目を見張る、仮面のような顔に隠したしたたかさに舌を巻く。

これはまさに女たちが喜ぶスパイ映画です。

 

 

「レッドスパロー」

公演中の事故でバレリーナの道を閉ざされたドミニカは、その美しさ故かレッドスパローになることを強要される。レッドスパローとは、ハニートラップ(色じかけ)のスパイのこと。

 

その養成所に入るのだけど、なかなか凄い内容の授業で…(^^;)
偏見かもしれませんが、雰囲気が実にロシアっぽい。
この辺りがまさにR指定なのだろうなと。

 

彼女に与えられた初仕事は、CIAの捜査官と接触し情報を聞き出すこと。
後半からはまさにドミニカのエロカッコよさが存分に堪能できる内容。
で、もう1つのR指定要素だと思うんだけど、かなり容赦ない制裁や拷問の場面。女だろうと関係ない壮絶なスパイの世界に息を飲む。

 

レビューでもよくあがっているのだけど、この映画で面白い部分が1つあって、ドミニカのおじさんがプーチンに激似。かなり小ズルいしたたかで嫌なヤツなんだけど、なんかものすごくリンクする。絶対わざとだな。

 

 

 

「アトミックブロンド」

正直、もっとアメリカ―!っていうド派手アクションなのかと予想していたが、ちょっと違って、リアルな格闘アクション。ジョンウィックに携わった監督というのが納得できる、ベルリンの壁崩壊時のドイツが舞台の影と暗さを持つ壮絶なアクション。

 

ロレーンを演じるシャリーズ・セロンの格闘シーンはすごい。突然履いていたハイヒールを脱いで隣の男をぶちのめす。それがまたカッコいい。並の男相手だったら一撃で殺されるな。

 

それに戦いのシーンがけっこうリアル。ボロボロになっていくロレーンや瀕死の状態でもつかみかかって来る敵の男たち、飛び散る血や壊れていく正常な動きや神経がとてもリアルで、このへんもR指定に含まれるかな。

 

レッドスパローのドミニカに比べロレーンは年期の入ったベテランスパイなので、見ていて安心感があるし、たとえばファッション面なんかでも、どちらかというと私らの年代が参考にできるのは、シャリーズ・セロンかもしれない。40代であの美しさとプロポーションは奇跡が起こらない限り真似のできないものなので、あくまでも参考ということで。

 

 

 

美しい裸体を惜しげもなく披露している二人だけど、男が喜びそうな際どい絡みのシーンはほとんど無い。(ロレーンの濃厚なキスシーンやベッドシーンの相手は女性)

 

それゆえ、この映画のR指定は別のところに存在するように思う。
国というものの非道さ、それに翻弄され利用される女性たち。
女性がもっと活躍する社会!とかなんとか声高らかにほざく男たちの、なんとスケベなことか。

 

国や世の中が非常時になった時、一番苦しい思いをするのは女子供だっていうのは、いつの時代になっても変わらない。

 

本当のところ、ドミニカやロレーンがカッコいいのは、彼女たちの頭の良さ。女を武器に、力を武器に戦っているけれど、そのしたたかな賢さで勝利をつかむ。彼女たちの仮面のような顔にひそむプライドが、何よりも壮絶にカッコイイ。