ナイブズアウトの続編を待ち望んでいたので、ワクワク状態の視聴。
「面白い」という感想も聞いていたので、早く見たかったのだが、年末からなかなか余裕の持てる2時間が作れなくて、先日ようやく鑑賞にこぎつけた。
個人的には前作よりも好きかも。
アガサクリスティを彷彿とさせる設定で、孤島に集められたクセのある人物と呼び寄せた富豪、なぜか偶然的にそこに居合わせた名探偵。
ミステリ好きにはもう垂涎ものです。
富豪役にエドワードノートンということで、絶対この人物は一筋なわではいかないな、と察しがつく。犯人であろうとなかろうと、何かしらやらかすややこしい人物であるに決まっている。
ブラン探偵のダニエル・クレイグもあいかわらずいい感じの変わり者感で、ポアロ的な活躍になるんだなと思っていたら、この映画そんなに単純じゃなかった。
後半に入ったところで、造りがガラリと変わる。えっ?という状況がいきなり始まり、なんともうその時点から前半の伏線回収が始まる。後半は本格推理を伴うサスペンスで、目が離せなくなる。
また、ストーリーに関係ないヒューグラントが出てきて、意味深なシーン放り込んでくるし。
ナイブズアウトの面白さは、映画ならではのミステリー内容と構成だと思う。
あり得ない設定や状況、存在しないものを取り入れても嘘くさく感じない。
小説だと、ストーリーが面白くてもそういう内容があると、どっか受け入れられない部分が気持ちの中に残ってしまう。アガサクリスティーが面白いのは、ありえない出来事であるにも関わらず、根底にドロドロした現実味があるからだ。
今回のグラスオニオンは、まさにその建物じたいがSFチックで、そこにいる古典的なブラン探偵の違和感が相まって新鮮だった。キャラクターの濃さが浮つきがちなストーリーのしっかりとした重石になっている。
また次も楽しみにしていいだろうか。
お待ちしております、ジョンソン監督。