もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

理科実験的グロテスク「インビジブル」

随分前になるけど、この映画やたらテレビでやっていた記憶があり、何回も見たのだけど、改めてDVDで見てみるとけっこうグロテスクだったんだ。

 

題名はインビジブルではなく、ずばり“透明人間”だったような。

 

 

ケビン・ベーコン演じるセバスチャンは、天才科学者であるが性格が悪い。
なので、恋人だった同僚である美人科学者にもどうやら逃げられたようだ。

 

セバスチャンは、政府から透明人間化のプロジェクトを依頼されていた。苦労を重ね、動物実験も繰り返し、ようやく透明化に成功していたが、問題は透明化した生き物を元の状態に戻すこと。

 

どうやらそちらの方がむずかしいらしい。とはいえ透明ゴリラによる実験はなんとか成功し、新しい道は開けたかのように見えた。

 

このゴリラの透明状態からの復活場面が、この映画の最初の見せ場で、何もないところから骨、内臓と徐々に見えてくる場面は理科実験的グロテスク。見どころだ。

 

その後、いろいろとわけあってヤケ気味にセバスチャンは自らの体を実験台にし、透明化するが、ゴリラの行程を今度は人間で再現するのでいちだんとリアル。これテレビでやってたのかな?
まあ、テレビだからカットしまくってたんだろうけど。

 

しかしこの映画のホラー部分はここからで、徐々にモラルを失い、理性も失い、化け物化していくセバスチャンの暴走が始まる。

 

ストーリー的には天才科学者ゆえの悲哀に同情してもよさそうなのに、元々性格が悪い男なので、そんな同情は微塵も感じることはないので心配無用だ。

 

ケビンベーコンはいろんな名作に出ている名優さんだが、たまたまクセのある映画ばっかりみていて、「ワイルドシングス」とか「トレマーズ」とか。
で、極めつけがコレだったんで「とうとう透明の化け物になってしまった…」って感じだった。

 

なんせほとんどの部分透明なので、主役であるのにあんまり顔出てないのがすごい。
ケビンベーコンは脇役だから活きるキャラにぴったりだ。シュッとしてないけど存在感はしっかりあるという感じの。

 

セバスチャンもインパクトあるキャラなので、透明になってしまってからもケビンベーコンにしか見えなかったもの。
この映画随分昔の印象なのだけど、2000年ということを知って意外だった。

 

てことは、名作出演はこれ以前ということになる。なんでこの映画に出ようと思ったのだろう。まあそれ言うと、ニコラス・ケイジはどうなるんだってことになるけど。

 

個人的に好きなのはやっぱり「パトリオット・デイ」かな。FBIの捜査官が冷静沈着でかっこよかった。
これを機会に名作も見てみるか。
インビジブルを機会にっていうのも何だけど。