もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

今更ながらバタリアンの意味を初めて知った。

今でもゾンビ映画の名作やランキングとなると、かなりの頻度で登場する「バタリアン」。

 

バタリアン [DVD]

バタリアン [DVD]

  • 発売日: 2004/04/02
  • メディア: DVD
 

 

オバタリアン”という当時の流行語の元となったことでも有名。
この映画を初めてテレビで見たのは、いくつの時だったのかはっきりしないのだけど、「面白かった」という印象だけは覚えていたので、いつかまた観ようと思いつつ、なかなか機会がなかった。

 

今回長くてヒマな連休にレンタル。
人気映画は回ってこないこの時期だけど、バタリアンはさすがに速攻来たぜ。

 

人間の死体や動物の死体が新鮮なまま保存されている医療関係の会社。そこで働くことになったフレディは、ゾンビ映画「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」が実話であるという話を上司から聞かされる。その時の死体が今もこの会社に保存されているのだと…。見せてやるという上司について地下室に下りていったフレディの目の前に信じられないものが容器に保存されていた。しかしよりによって保管の容器からガスが漏れ、2人はそれを全身に浴びてしまうことに…。

その後はお決まりの展開で、墓場に蔓延したゾンビガスが、みごとに大量のゾンビを出現させるという流れになっていく。

 

 

で、今回初めて知ったこと。今更ながらのことだと思うので、お恥ずかしいのですが、この映画が「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」のパロディだということ。
なるほど、今見ればよくわかる。たぶん当時は、ゾンビ映画が苦手だったので何にも知らずに素直な心で見て、面白かったんだろう。

いろんなタイプのゾンビが出てくることで有名なこの映画の中でも、やっぱり極めつけのスターは中盤に出てくる“おばんば”ゾンビ。くねくねと骨を動かしながらしゃべるゾンビは、その特撮技術と共にかなりのインパクトがあったと思われます。
そうなんですね。これに出てくるゾンビしゃべるんですね。

 

もう1つ初めてわかったこと。
字幕の中では「バタリアン」と呼んでいるにも関わらず、実際のセリフの中に「バタリアン」という言葉がまったく聞こえてこない。英語はわからないけど、それでも「あれ?」と思って何度も聞きなおしたが、やっぱり出てこない。

後で調べると、「バタリアン」というのは邦題だったということを知って驚き。
原題は「リターン・オブ・ザ・リビング・デッド」。
バタリアンというのは配給会社が、独自につけた日本用の名前だった。これも知らなんだ。


で、どういう意味なのかというと「大群」という意味の言葉なのだとか。確かに納得。これに出てくるゾンビたち、常に大群。しかも動くスピードがめちゃめちゃ速い。助けを呼んでも、警察が来ても、あっという間に大群ゾンビに襲われてやられてしまう。何の役にもたたない。拳銃もってようが、車に乗ってようが関係なし。

 

 

邦題は基本気に入らないことが多いけど、この映画に関しては文句が出てこなかった。まさに彼らはバタリアンなのだ。
どんな武器を持っていても、彼らの数の力には太刀打ちできない。
大群の恐怖を表すゾンビ、それがバタリアンだった。

 

数の力は強い。強いけど怖い。
一匹だとなんてことも無いバッタも、大群になると人間の生活や地球の環境にさえ影響を与える凶器になる。

今この時期の地球は、世界のいろんなところで、いろんな大群が生まれやすいように思う。それってすごく恐ろしい。誰もが不安で攻撃的になっている状況の中では、簡単に襲われ食われてしまう。
時期が時期だけに、暴れ回るバタリアンの大群を見て、予想外にいろんなことを重ね合わせて考えさせられた。

 

バタリアンがゾンビであれ、人間であれ、どっちが正しくても間違っていても、結局この映画のラストはーー

 

それが真実なのですね。