まったく別人の俳優さんが、頭の中でゴチャゴチャになり同一人物かしているという場合が時々ある。
私の場合、「デンゼル・ワシントン」と「ヴィン・ディーゼル」
全然違うだろ――と言われそう。確かにそう。「デ」の字がそれぞれ苗字と名前の頭についているという共通点とも言えない共通点。
だから顔を見たらわかるんですね。別人てことが。
でも名前が頭の中でゴッチャなので、出演作がめちゃくちゃ混じってしまっていた。
「ワイルドスピード」に出てたの誰だっけ?って聞かれると、「デンゼル・ワシントン」
「マルコムX」は?ってなると「デンゼル・ワシントン」
だいたい基本全部「デンゼル・ワシントン」になってしまっていて、なぜかヴィン・ディーゼルは出てこない。どういう認識になっているのか自分でもよくわからなかったのだけど、この映画ではっきりと認識したという自分にとってだけの記念すべき作品。
「デンゼル・ワシントン」がアカデミー賞主演男優賞を獲得した映画。
ロス市警の麻薬捜査課に配属された新人刑事ジェイクが組むことになったのは、「デンゼル・ワシントン」演じるベテラン刑事のアロンゾ。期待と不安に溢れたトレーニングデイが始まった。しかしベテラン刑事のアロンゾの指導はジェイクにとっては想像を超える常軌を逸したもの。
麻薬が当たり前のように飛び交うギャングの街での、麻薬捜査がどんなものなのかという現実を教えていく。
ありがちなバディ映画として見ていると、反発しながら着いていくジェイクが次第にアロンゾに理解を示していき心をかよわせて、結果的に悪を退治するというストーリーを予想する。
しかし、この映画はそんなふうに終わらせてくれない…
後味が悪いバッドエンドではないけれど、身もふたもない壮絶なラストを迎える。
とにかく、どんなふうにストーリーが終結するのか、見届けずにはいられない。
見ているこちらはジェイクの視点と同じで、アロンゾの言動が何を意味しているのかわからない。連れていかれる場所も「ここは何?」「こいつ誰?」ってことで戸惑いっぱなし。
麻薬捜査に絡んでくる人や街、売人たちが実にリアル。本当かどうか知らないが、実際のギャングが仕切る街で彼らの協力を得て撮影しているとか。
なぜこの映画で「デンゼル・ワシントン」と「ヴィン・ディーゼル」の頭の中での住み分けがきっちりしたのかというと、アロンゾ刑事の役柄が異質であったということかも。で、改めて出演映画をチェックしてみたところ、自分の中でゴチャゴチャになっている状態に気づいた。
正直、他の俳優さんたちに比べ、彼らの映画あんまり数を見ていない。基本重たい映画はよっぽど浮かれている時とか、いっそ沈み込んでいる時とか、何気なく見るということがないので、そういう系の出演が多い「デンゼル・ワシントン」の映画は知ってるけど見ていないという作品が多かった。
とりあえずよかった。この映画観て。ちゃんと整理できて。
「ピッチブラック」に出てるの誰?
「デンゼル・ワシントンの若い頃」と答えて、バカが発覚するところだった。
で、その「ピッチブラック」については後日。