もくれんの映画と読書日記

趣味のかたよった読書と映画鑑賞の日記です。

「M3GAN/ミーガン」を堪能してきました!

公開中の映画「M3GAN/ミーガン」を見てきました。チャイルドプレイみたいな映画なのかと思っていたが、さすがAI、おもちゃを超えた。

 

 

友達として遊び、教育係としてしつけをし、姉妹のようにいつもいっしょにいる存在として開発されたAIロボットミーガン。

 

おもちゃとしての部類に入るアイテムだったが、チャイルドプレイのチャッキーのような無邪気さはもう無い。彼女はおもちゃでも人でも無いもの。

 

そこがこの映画の一番の怖さでもあるのだけれど、怖さにプラスしてどこかおかしい。
そうだった、AIは優秀だけどどこかおかしい。AIの訳す翻訳はどこかおかしい。笑いの種になる。

 

凄まじい知識と技術を持ちながら、人の感覚をもっていないミーガンは、友達のケイティを守り抜くため手段を択ばない。善悪の感覚、死というものの意味、恐ろしいほどの単純さで、殺戮を繰り返していく。

 

でもミーガンみたいな人、けっこういるけど。
ストーリーは単純だけど、なんといってもこの映画の魅力はミーガンのキャラクターに尽きる。毛穴の無いのっぺりとした均一の表情はとても端正で美人。
でもミーガンみたいな人、やっぱりいるなあ。

 

ミーガンの怖さは、ホラーならではの殺人の怖さよりも、得たいの知れないおかしさにある。話題のダンスシーンにあるように、ちぐはぐな言動が独特な怖さをかもしだしていて、それがまさにこの映画の魅力。

 

あの2人の監督だもの、一筋縄ではいかないぞ、やっぱり。
正直、個人的に怖い、というより印象に残ったのが、ミーガンが暴れ出し異常を告げる警報装置が、ミーガンによってあっという間に正常に戻されること。

 

ミーガンは実質何でも動かすことができるし、すべて見て知ることができる。誰がどこにいるのか、どうやればいいのか。日常の中にあるもので手動で動かすものなんて皆無に等しいのだから。

 

AIの怖さを風刺している映画としても話題だが、確かにさほどの近未来感を感じない映画だ。人と共に暮らすことで、成長していくのがミーガンの特徴だったが、彼女の場合は途中で暴走してしまった。

 

ミーガンのおかしかった部分がもっと正常になったら、成長し人と同じようになったら、地球には人間のほかに、さまざまな生き物の1種類としてAIというものが加わるのかもしれない。

 

AIは、人と協力して地球を守ってくれるのか、なんて大げさことよりも、それ以前に人はAIによって裁かれるのが先かも。「それは悪いことなのよ、悪いことをしたらこうなるのよ!」ってことに。

 

この映画のラストのミーガンの姿は、まさにAI社会の怖さを描いたあの有名な作品を彷彿とさせる。
この映画の人気ぶりを見ていると、絶対あるな続編。
なんせあの2人の監督だもの。